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ストレスと頭痛の関連性??

Dr.丹羽の頭痛コラム

国際頭痛学会によるCephalalgiaという学会誌があり、我々、頭痛専門医は皆、目を通しています。ちなみにCephalalgiaとは、かしこまった表現の英語で「頭痛」を意味します。
今月号、つまり2015/9月号にストレスと頭痛について、いつくか報告がありましたので、掻い摘んでまとめてみました。
ストレスは頭痛を発症させる、もしくは頭痛を悪くする最大の原因で、ストレスには怒りを抑える、不安、心の抑圧、恨み、不満足感など様々なものがあります。良いストレス・・なども耳にしますが、やはり頭痛に関してはストレスはダメなようです。ストレスの強さは日々起こる不愉快な出来事や厄介ごと、人生の大きな節目(就職や転職、結婚や離婚、怪我や病気など)によっても変わるものです。このストレスは確実に頭痛を悪くするのですが、ドイツで5159人の頭痛持ちの方を対象に3ヶ月間毎、2年間に渡り、100段階にもスコアリングして検討していました。
結論はストレスにより、片頭痛の方も、緊張型頭痛の方も、片頭痛と緊張型頭痛の両方をお持ちの方も皆さん、頭痛の頻度が増え、痛みも強くなってしまった、というものでした。元々、何らかの頭痛を持っていながら、ストレスにより頭痛が悪化しなかった方は20.8%しかいなかったという結果で、ストレスの強さと頭痛の発症頻度には相関性があるというものでした。
また、この傾向は20歳代、30歳代の方に強く、年代を経る程軽くなっていました。亀の甲より年の功・・ということなのでしょうか?
当たり前と言えばその通りなのですが、このストレス社会の日本、頭痛持ちの方には辛い結果ですね・・。でも、ストレスが一気に解放されると我が家のHawaiiでの二の舞になるやもしれませんよ??
ほどほどに、そして、上手くストレスを対処できると良いですね。