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小児の頭痛は特殊です。

Dr.丹羽の頭痛コラム

以前にもコラムに取り上げましたが、小児の片頭痛は大人とは似て非なるものです。
頭痛専門医は国際頭痛分類3β版に則って、片頭痛の診断を行います。
この診断基準には、頭痛発作持続時間が4~72時間、片側性・拍動性・中等度~重度の頭痛・歩行や階段昇降などの日常動作で頭痛が増悪のうち二つ、頭痛発作中の吐き気か嘔吐・光過敏&音過敏のうち一つを認めるものとされています。
昨年、頭痛センター@ローマの研究チームからの報告では、6歳未満の頭痛持ちの患者さん368名を調査した結果、70%以上のお子さんが60分未満、何と30%は10分以下という結果でした。
大人では女性に多い片頭痛ですが、男女差はなく、男の子も女の子も同程度に片頭痛も起きていました。
頭痛持ちのお子さんの約半数は光過敏や音過敏があり、吐き気も25%位に認め、光過敏や音過敏があるお子さんはズッキンズッキンの頭痛、つまりは片頭痛でした。
驚くことに、全体ので約25%のお子さんが肩凝り頭痛(緊張型頭痛)で、光過敏や音過敏、吐き気がなく、痛みのタイプは重く圧迫されるというものでした。
小さなお子さまだから肩凝りなんてあるはずがない・・・とか、片頭痛のお母様は自分の症状と違うから片頭痛じゃない・・・と決めつけないで、お子さんの頭痛は国際頭痛分類3β版にも当てはまらない頭痛が当たり前!とイタリアの研究チームも結論づけている位ですから、良く話を聞いてあげて下さいね。