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日本におけるボトックス治療の現状

Dr.丹羽の頭痛コラム

以前にも触れましたが、欧米では保険治療となっているボトックス(BOTOX)治療、正式にはA型ボツリヌス毒素を額や眉間、側頭部、後頭部、後頚部などに皮下注射する治療法です。
東京頭痛クリニックを2015/7に開院後、既に何名かの患者様に施行させて頂いておりますが、日本在住の欧米の方がほとんどです。
特にアメリカでは、慢性片頭痛の方で、内服薬による予防療法が効かない場合に使われています。
日本では自費診療のため馴染みの少ない治療法ですが、数名のアメリカ国籍の患者様に伺ったところ、ご存知の通りアメリカは皆保険ではないため、ご自分の入っている保険によるものの自己負担額は全てが自己負担になる日本とほとんど変わらないという事でした。
私のアメリカ時代の友人で、Botoxを中心とした頭痛治療を行う大学病院の神経内科医がいます。
彼の経験上、初回で効果が出る患者様が大体50%、その後2回目、3回目と効果が持続するようになる患者様が多いとの事でした。
もちろん、頭痛は起こるのですが、頭痛に伴う吐き気もなくなり、効き目が悪くなっていたトリプタン系のお薬も効くようになってきます。
首こりや肩こりにも効果があります。治療後2~3ヶ月間しか効果は持続しないのが欠点ですが、副作用はBOTOX治療直後の1~2日だけ、額や眉が動き難くなる程度で、ほぼゼロに近いと思います。