梅雨時期の気圧変化による頭痛の予防法や解消法
春が終わり夏に差し掛かると梅雨が始まります。
これは、温暖前線と寒冷前線が停滞するために起こるとされており、この2つの前線により気圧はとても低くなるのです。
低気圧では、周りの空気がどんどんと中に入り、結果行き場をなくした空気が上昇し空気中の酸素濃度が低くなるのです。酸素濃度が低くなっても、「息苦しい」と感じることはありませんが、酸素の濃度が低い空気を吸うことにより、血液中の酸素の量は低下し、脳の血管は拡張します。すると、痛み物質が出たり、神経を圧迫して頭痛が生じるのです。
つまり、梅雨時期の気圧変化で起こる頭痛のほとんどは、脳の血管拡張が原因となる片頭痛なのです。
梅雨時期に気を付けたい頭痛の予防法・解消法についてご紹介します。
食生活に気をつける
空腹になると血糖値が下がり、片頭痛が起こりやすくなります。ジメジメとした梅雨時期は食欲がなくなることもありますが、しっかりと三食の食事を摂りましょう。朝が憂うつでも、何も食べないのはわざわざ片頭痛を起こすようなもの。キャラメル一つでも、ハニーミルク一杯でも、必ず糖分を摂って下さい。梅雨の時期の湿気によるトラブルを東洋医学では「湿邪(しつじゃ)」と呼んでいます。湿邪とは、「余分な水分」によるさまざまな症状のことを表し、その余分な水分を身体に溜め込みやすい体質の方も頭痛を引き起こしやすいとされているのです。身体に水分を溜めこみやすい方は、トウモロコシなどの野菜や、どじょうやスズキなどの魚を摂取すると良いでしょう。大豆、そら豆は美味しい時期ですし、余分な水分を出すのには良い効果がありますが、チラミンという脳の血管を拡張させる成分が入っておりお勧めできません。
利尿作用がある食物も余分な水分を体外へ排出してくれますから、大量でなければカフェインの入っているコーヒーやお茶はお勧めです。ちなみにチーズなどの発酵食品、チョコレート、ワイン(特に赤ワイン)はチラミンが豊富に含まれていますのでご注意を。
身体が冷えないようにする
身体の冷えは頭痛の大敵です。湿度や気温が上がり、ついクーラーをガンガンとつけてしまう時期ですが、このクーラーが頭痛の原因になる場合もあります。低気圧では血圧も少し下がる傾向にあります。血圧低下で体の血液循環が悪いところに、クーラーにより身体が冷えすぎ、首や肩の凝りを引き起こすことにより緊張型頭痛(肩凝り頭痛)を誘発するのです。湿度が多くジメジメとして気分が悪いときは、クーラーをドライモードにしたり、近くに除湿器を置くなどして対処すると良いでしょう。
規則正しい生活を心がける
睡眠不足や寝過ぎは、生活のリズムを乱れさせますし、片頭痛を起こす原因にもなります。6~8時間くらいの睡眠時間を心がけて下さい。また、休みの日もダラダラと寝るのではなく、いつも通りの時間に起きるようにし、着替えをして、少しの時間でもお出かけをすると良いでしょう。外出するという行為が交感神経を緊張させてくれ、頭痛の予防にもなるのです。でも、疲れやストレスがたまらないよう発散をすることが大切です。アルコールなどの過剰摂取は控え、運動不足にならないように適度に運動することも心がけると、より頭痛を防ぐことができるでしょう。