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片頭痛が多いと、その国の経済状態も悪化?

Dr.丹羽の頭痛コラム

「たかが頭痛」と言われてしまう、ご自分でもそう思ってしまう頭痛が、どの程度、産業や経済への影響するか??について触れてみたいと思います。
慢性頭痛、特に慢性の片頭痛ですが、確かに頭痛発作は時間がある程度、解決してくれます。でも、侮らないで下さい。
古いデータですが、2000年にアメリカのメジャーな論文で、様々な疾患による日常生活に対する支障の度合いを比較した報告です。
1~7段階に分けて、どの程度、日常生活に支障を来すか?というものです。
1が一番軽く、7が一番の重症となります。わかりやすい疾患だけをあげると、1には肥満、2には水溶性下痢、3には手の骨折、4には下肢切断や難聴、5には精神発達遅滞、6には大うつ病や失明、7には重症認知症や四肢麻痺が入っていました。
さて、重症の片頭痛発作はいくつだと思いますか?
何と、頭痛発作時は7です!
「されど頭痛」なんですよね・・。
世界共通の頭痛、これまた古いデータですが、1999年に報告されたショッキングな論文で、片頭痛発作による活動を制限される日数は、全米全体で570万日にもなり、つまりは片頭痛による欠勤や仕事の能率低下による損失は年間130億ドル(当時で1兆5000万円)になると算出されています。
ちなみに日本全体では、年間2880億円と推測されます。◯◯ジャンボとは桁が違いますよね・・。
しつこい様ですが、「たかが」ではなく「されど」頭痛なんですね。