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片頭痛は世界共通??

Dr.丹羽の頭痛コラム

片頭痛は以前にも遺伝性が高いとお話しましたが、その遺伝子は悪いものではなく、非常に繊細で几帳面な方、つまりは脳が非常に敏感な方に起こるので、勤勉な国民である日本人にはさぞかし多いと私は思っていました。
勤勉さからは日本やドイツ、学力絶対主義からは韓国やシンガポールなどが浮かびます。
どんな病気にも性別差や好発年齢の他に、人種差というものがあります。
片頭痛は女性が男性の3.6倍、緊張型頭痛でも女性に多いのですが、群発頭痛は男性が女性の5~6倍です。
年齢はタイプ別にみても、片頭痛も緊張型頭痛も男性は20~30歳代、女性は30~40歳代に多いことも統計上、わかっています。
人種差では、バラツキがあるもののドイツや韓国ではやはり多いのですが、欧米全体の10~15%に対して日本は8.4%と少なめでした。
勤勉家である日本人が少ないのは、その人種差にも地域差(気温や湿度)、生活習慣の違いにより多分に左右されるためと勝手に考えています。
ただ気になることもあります。
諸外国では頭痛がありながら医療機関を一度も受診したことがない人は30%に過ぎず、70%の人は受診歴があります。
受診歴がない30%の約半数の人は「有効な治療法がある」とのことです。
ところが日本では頭痛がありながら医療機関を受診したことがない人は、何と約70%にもなります。頭痛を軽視してはいけません。
日本人は諸外国にも比べて片頭痛に対する病識が少し甘いのかな・・と感じます。