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私はお酒が好きです。

Dr.丹羽の頭痛コラム

なんでも飲みますが、赤ワインと日本酒を痛飲した時は、翌日頭痛がひどくてとても後悔します。私は片頭痛持ちではありませんので、赤ワインが頭痛に悪影響を及ぼすチラミンは関係無いと思っていましたが、ちょっとお酒と宿酔(二日酔い)の関係を再チェックしてみました。
皆様は「焼酎を飲んでも二日酔いにはならない。」とか「焼酎は悪酔いしない。」と言われる事を聞いた事があるかと思います。本当でしょうか・・・?
答えは”No”です。残念ながら、二日酔いも悪酔いも当然します。ですが、二日酔いや悪酔いをしにくいお酒である事は事実の様です。
アルコールは体内に入りますと、肝臓にあるアルコール脱水素酵素の働きでアセトアルデヒドに変化します。これが頭痛や吐き気の原因となる物質です。
アセトアルデヒドは最終的には水と炭水ガスに分解されるのですが、この分解が間に合わないと、悪酔いや翌日の二日酔いとなってしまいます。アセトアルデヒドは、お酒の根本的な成分であるエチルアルコールを分解した時に出る物質ですので、どんなお酒の種類でも発生を避ける事が出来ません。
なぜ焼酎は二日酔いしにくいと言われるのでしょうか?ここには各お酒の製造過程が関係している様です。
「蒸留」してできた焼酎は99%以上が水とエチルアルコールからできていて、1種類のアルコールしか存在していません。
一方、原料を発酵させる日本酒やワインなどの醸造酒は複数のアルコールが生まれます。
アルコールを分解(解毒)する肝臓は、焼酎などの蒸留酒では一種類のアルコールを分解すれば良いのですが、日本酒・ワインなどの醸造酒では色々なアルコールを分解しなければならなくなります。
この事が肝臓に大きな負担をかけてしまう様です。
アセトアルデヒドの分解は「アセトアルデヒド脱水素酵素」が担います。
焼酎などの分解対象が1種類しかないアルコールは短時間で分解が可能ですが、日本酒やワインなどの色々なアルコールが発生する場合には、分解に長く時間がかかってしまうので、二日酔いとなってしまう様です。
お酒は適量であれば「百薬の長」と言われますが、肝臓の処理能力には個人差がありますし、ストレスや疲労などその日の体調にも左右されます。焼酎とはいえ量が多過ぎれば、肝臓への負担は増えてしまいます。
最低でも週に2日間の「休肝日」をお勧めします(私も心がけます)。