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頭痛に漢方薬

Dr.丹羽の頭痛コラム

慢性頭痛をお持ちの方ならば、一度は漢方薬を試された事があるのでは?
日本頭痛学会が推奨する漢方薬には呉茱萸湯(呉茱萸には胃を暖める作用がありますのて、吐き気のある頭痛、つまりは片頭痛の方)、桂枝人参湯(色白で痩せ型の方、桂枝とはニッキの事で気分を落ち着かせる作用もあります)、釣藤散(肩こり頭痛に良く出されますが、頭を冷やす作用があり、小児には使わない方が・・)、葛根湯(肩こり頭痛に非常に良く処方されますが、華奢な人には効きにくい)、五苓散(天気に左右される片頭痛の方)などがあります。
その他、日本頭痛学会の推奨には入っていませんが、六君子湯はグレリンという食欲ホルモンを上昇させる事が分かっていて、このグレリンが睡眠や頭痛に関わるオレキシンというホルモンを上昇させるので片頭痛に効くかも!
片頭痛をお持ちのお子様は起立性調節障害という立ちくらみを伴う事がとても多いのですが、これは交感神経過緊張によると考えられています。この交感神経過緊張を改善するのに、当帰四逆加呉茱萸生姜湯が効きます。また、片頭痛のお子様は熟眠感がない事が多々あります。お子様に睡眠薬はNGですが、甘麦大棗湯は良い睡眠を得られます。
その他、ヘルペスの痛みには桂枝加朮附湯、三叉神経痛(特に下顎神経領域)には立効散が効きます。
仲々良くならない頭痛全般に疎経活血湯が効くこともあります。
脚のこむら返りに対して非常に良く処方される芍薬甘草湯は、何と生理痛にも効きます。個人差はありますが西洋医学のみで改善しない痛みにも漢方薬が効くことがあります。
主治医の先生に相談して、漢方薬を治療法の一つとして取り入れてみられるのも良いかもしれません。