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OTC医薬品(其の二)

Dr.丹羽の頭痛コラム

頭痛のOTC製剤について、成分ごとに代表的な薬剤を説明します。説明にないものでも、お持ちの頭痛薬の成分を見て頂ければ、どの様な頭痛薬かがお分かりになると思います。
価格は税込2018/1/1現在のものです。
①ロキソプロフェンナトリウム製剤
代表的な薬剤として、ロキソニンS(12錠/\700)、真木よう子さんCMのロキソニンSプレミアム(12錠/¥754)、バファリンEX(10錠/\646)、ロキソプロフェン錠「クニヒロ」(12錠/\700)があります。主な鎮痛成分はロキソプロフェンですが、大切な事は鎮痛成分が一種類なのか二種類以上なのか?という事です。
ロキソニンSとロキソプロフェン錠「クニヒロ」、バファリンEXは全く同じものでロキソプロフェンのみが使用されています。バファリンEXには水酸化アルミニウムゲルという胃粘膜保護剤が使われているので、胃が弱い方はこちらの方がお勧めです。
ロキソニンSプレミアムにはロキソプロフェンの他に、アリルイソプロピルアセチル尿素、無水カフェイン、酸化マグネシウムが含まれています。
アリルイソプロピルアセチル尿素は鎮静成分の一つで、緊張、興奮、いらいら感などを鎮めて気持ちを落着かせる作用が、依存性があります。
無水カフェインはカフェインと同じです。通常、カフェインを精製時に水分子がくっついており、その水を抜いたものが無水カフェインとなります。カフェインには血管収縮作用や他の鎮痛薬を助長する作用、当然、眠気をとりシャキッとする作用があります。
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(酸化マグネシウムのこと)は少量だと胃酸中和、つまり胃を守る、多くなると下剤になります。ただ、片頭痛持ちの方にはマグネシウムはとても効果的なミネラルです。
②非ピリン系鎮痛薬(イブプロフェン、アセトアミノフェン)
代表的な薬剤としてリングルアイビーα200(12錠/\1028)、篠原涼子さんCMのイブクイック頭痛薬DX(10錠/¥645)、竹内結子さんCMのイブA錠EX(20錠/¥645)、ローラさんCMのイブメイト(8錠/¥1058)、バファリンプレミアム(20錠/\1058)、ナロンエースT(24錠/\886)、ノーシンアイ頭痛薬(24錠/\499)があります。主な鎮痛成分はイブプロフェンです。
リングルアイビー、イブメイトはイブプロフェンのみが使われています。
イブクイック頭痛薬DXにはイブプロフェンの他に、アリルイソプロピルアセチル尿素、無水カフェイン、酸化マグネシウムが使われています。
イブA錠EXはイブクイック頭痛薬DXと同じで、酸化マグネシウムが入っているか否かの違いです。
バファリンプレミアムにはイブプロフェンの他に、アセトアミノフェン、アリルイソプロピルアセチル尿素、無水カフェイン、水酸化アルミニウムゲルが使われています。
ナロンエースTにはイブプロフェンの他に、エテンザミド、ブロモバレリル尿素、無水カフェインが使われています。
ブロモバレリル尿素は鎮痛効果がありますが、眠気や依存性が高い成分ですのでご注意を。
ノーシンアイ頭痛薬にはイブプロフェンとアセトアミノフェンが使われています。
妊婦さんや授乳婦さん、お子さんにも安心して使えるアセトアミノフェンのみを使ったタイレノールA(10錠/\792)という薬剤もあります。
③ピリン系鎮痛薬(イソプロピルアンチピリン配合剤)
代表的な薬剤として山本美月さんCMのセデス・ハイ(40錠/\2200)、サリドンWi(10錠/¥1080)があります。主な鎮痛成分はイソプロピルアンチピリンで、ピリン系の中では安全性の高い薬剤で、鎮痛効果は一般的にアセトアミノフェンよりは強く、ロキソプロフェンよりは弱いと言われています。
セデス・ハイにはイソプロピルアンチピリンの他に、アセトアミノフェン、アリルイソプロピルアセチル尿素、無水カフェインが含まれています。
サリドンWiにはイソプロピルアンチピリンの他に、イブプロフェン、無水カフェインが含まれています。