Tatsuya Ishikawa
頭痛の原因の一つに副鼻腔炎(蓄膿症)があります。
副鼻腔炎といえば鼻のイメージがありますが、副鼻腔炎による炎症が起こっている場所によっては頭や額、頬、顎などに痛みを感じます。
原因は炎症によって鼻腔が腫れることで空気がいきわたらず換気障害が起こり、そのため副鼻腔内部が陰圧となり三叉神経が刺激され、頭痛や顔面痛を引き起こすと考えられています。
副鼻腔炎で急性の場合は痛みが強く感じられるケースが多く、痛みがひどいときには目も開けられず、その場にうずくまってしまうこともあります。
慢性では強い痛みではなく頭重感や集中力低下といった症状が現れることが多く、風邪やアレルギーで症状が悪化する場合もありますので注意してくださいね。
慢性化していると鼻炎のような症状が出ない場合もあり、副鼻腔炎が原因である頭痛とは気が付かないこともあります。
朝起きた時に頭痛がする、頭を下に向けると頭痛が強くなる、眉間を軽く叩くと痛い、などを経験したことがある人は副鼻腔炎を疑ってみた方がいいですよ。
また、自分では鼻水や鼻づまりなどの自覚がなくても病院を受診して画像検査で初めて判明することもありますので、頭痛持ちの方はMRIやCTでの検査をお勧めします。
副鼻腔炎があると鼻が詰まっている状態で強く鼻をすすったり、かんだりした時や飛行機の離着時などで鼻の中の気圧が変化して頭痛が悪化する場合もあるので注意が必要ですよ。
副鼻腔炎による頭痛への対処法は解熱鎮痛剤や抗生剤の内服です。
緊急の時は44℃ぐらいのタオルで鼻の両側を抑えると痛みが緩和されることがありますよ。
最後に副鼻腔炎に効くといわれるツボをご紹介いたします。
①後頭部中央のくぼみから左右それぞれに指2本分外側にあるくぼみの部分:風池(ふうち)、
②体の真ん中を通る線の上で前髪の生え際から2㎝ほど上にある部分:上星(じょうせい)、
③手の甲の親指と人差し指のYの字の一番奥から約2~3cmぐらいの所で両指の付け根辺りの部分:合谷(ごうこく)、です。
是非、押して試してみてくださいね。